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インフラエンジニアのメモ

【読了】幸福論【レビュー】☆3

【概要】

本書はトップテニスプレイヤーとして活躍した伊達公子さんのテニスとの向き合い方、
それを通じて考えた幸福論についての本です。
偶然にも先日伊達さんは引退をされました。

【感想】

あと少しのトップに行くために莫大な努力がいる

世界ランク4位を記録した翌年、26歳という若さで現役を引退した彼女。
周りから見ればまだ若く、まだチャレンジできるのだから、早すぎる引退に見える。
しかし彼女は、あと少しのトップに上り詰めるためには、今よりもさらに血のにじむような努力を しなければならないことを悟っていた。
そして彼女にはそれを乗り越えるだけのモチベーションが残されていなかった。

世界ランク4位だとしても、さらに上に行くにはさらなる努力が必要で、
しかも努力したからと言って報われるとは限らないのがスポーツの世界。
そしてテニスに時間を費やせば費やすほど、自分の人生の他の選択肢は諦めなければならない。
勿体ないというのは簡単だけど、本人にはとてつもない覚悟が必要だ。

テニスから離れて、やっぱりテニスが好きだとわかった

彼女はテニスをやめた後、テニスから離れた。テニスが嫌いになっていたのだ。
その代わり、これまでできなかった様々なことにチャレンジする。
食事だったり、バレエだったり、マラソンだったり。
しかしそれらを通じて自身がチャレンジすること、突き詰めることが好きであると再認識する。
そして、2008年のエキシビジョンマッチに参戦する過程で、自分はやはりテニスが好きだと気づく。
結局、自分が最もチャレンジできて、突き詰められるのはテニスだった。

本当に大好きなことであっても、そればかりをやっていると本当の楽しさややりがいを見失ってしまうのかもしれない。
何か上手くいかなかったりしたときは、自分の世界を広げることも大事だと思った。

常にチャレンジし続けることは楽しいこと

37歳で現役復帰した後、1回目の現役時代よりも様々な大会にチャレンジした彼女。
もちろん世界の頂点に上り詰めることは年齢的に難しいが、
それでも目標を持ちチャレンジし続けていくことが楽しいのだという。
1回目の現役時代とは違い、勝たねばならないというプレッシャーがないため、純粋にチャレンジを楽しむことがきたのだろう。
ただし決して手を抜いているわけではなく、やっぱり勝ちにはこだわっていた。
勝負しつつも楽しむことで、いい意味で力が抜けて良いプレー・良い結果につながっていたのではないだろうか。

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